• タグ別アーカイブ: 日本神話
  • 論文等を調べるためのリンク集(特に日本神話の)

    日本神話の論文を調べるのに便利なサイトをまとめました。一般の論文を調べるのにもある程度使えると思います。

    ●論文

    ・日本語

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    ●本・書籍

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    ●いつか役に立ちそうなリンク集

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    京都大学 学際融合教育研究推進センター 研究活動に役立つサイトまとめ

    福岡女子大学附属図書館 (2) 情報の種類別に探す《オンライン情報検索》

    奈良女子大学学術情報センター
     
     
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    現時点での最新曲です。


    「世界迷路とおもちゃ箱」 歌は、闇音レンリさんです。
     

     

    最初のほうにあるのが現時点での超おすすめブックスです。「明治・父・アメリカ」は星新一の小説です。

    ゾウの時間…は「ゾウの時間 ネズミの時間 ―サイズの生物学」、天才数学者たち(略)は「天才数学者たちが挑んだ最大の難問―フェルマーの最終定理が解けるまで」です。

    「人間はどこまで耐えられるのか」までの17冊が超おすすめです。

    先に紹介した他に、子供(小学校中~高学年程度)のうちにに読ませたい小説を三冊はさんでおきます。もちろん、大人にとっても十分読み応えのあるおすすめの本です。

    現時点で、その次に読んでおきたい本がこちらです。

    意外なことを決めつけるような記述に対して「本当かな?」と立ち止まる心を忘れないのなら(本当は、どんな本を読むにしてもわきまえておきたいことなのですが)、お勧め……かな。

    意外に軽い気分で読める本も紹介します。なかなか面白かったです。

    こちらも軽い気分で読める本です。面白かったです。

    その後の本も気が向いたらご一読を。

    「国語入試問題必勝法」は受験参考書の類ではなく清水義範の面白い小説です。

    この一冊で「戦国武将」(略)は「この一冊で『戦国武将』101人がわかる!―――戦国時代を読むものしり辞典」です。

    物語…は「物語 北欧の歴史」です。

    「図説 地図とあらすじでわかる!…」は風土記の本。誤植には目をつむって欲しい……

    ここから音楽本特集です。ミュージック・マガジン…は「ミュージック・マガジン 11月増刊号 NU SENSATIONS 日本のオルタナティヴ・ロック 1978-1998」です。

    BAND…は吉田豪がバンドブームの時代のミュージシャンにインタビューした本「バンドライフ」です。その向かって右隣りの本も同じようなインタビュー本です。

    「創られた『日本の心』神話」は演歌について徹底的に調べ上げ、その実態を検討した本です。


  • 神話の系譜(大林太良著・講談社学術文庫)感想

    本書を一言で表すなら「日本神話に似た神話は各地に沢山ある」です。もう、そうとしか言いようがありません。初っ端の目から太陽と月が生まれた話の類例からして圧倒されました。事例は非常に多く、人類の産み出した神話の、つまり想像の豊富さにただただため息をつくばかりです。神話にしろ何にしろ満ち足りたところがないと話なんかつくれないので、この精神的な財産の大きさは本当にすごいものです。

     
    本書の特徴は、日本神話を軸に世界の各地域について章立てして比較していることです。以下に各章を記します。

    I 世界を視野に入れて
    II 中国の民間伝承と比較する
    III 朝鮮神話との関係
    IV 北方ユーラシア・印欧世界への視線
    V つらなる東南アジア・オセアニア

    地域に重点が置かれている分、古事記・日本書紀からは各章の地域と各論のテーマに沿った箇所を引き出しているので、日本神話の時系列順からすると把握しづらいのが難点でしょうか。まあそれは、割り切って考えていただければと。

    私が本書で特に注目したところといえば、まずP25からの洪水の話でここではノアの洪水については触れていないのですが、P38~39に他の動物を絶滅から救ったといえる話が南アメリカにあったのは何か共通するところとかあったのか気になるところです。

    また、P61からの古代中国の聖王伝承についての記述で、鯀(こん)の息子、禹(う)は「治水工事をしているときは熊に変身していた。」とあるのですが、熊といえば吉田敦彦著の「日本神話の源流」で、朝鮮半島の檀君神話で熊が人間の女になった話を紹介していたのを思い出しました。神話における熊に関する研究もどこかでされているのでしょう。気が向いたら探してみようと思います。

    P116からの神武東征伝説と百済建国伝説について。天界・陸界・水界を表す動物が出てくる話になるのですが、読んで思い浮かんだ話が桃太郎でこの論と結びつけることはできないだろうか、ということです。なお、先の論では水界を表す動物、陸界を表す動物、天界を表す動物の順で話に出てくるのですが、桃太郎のお供になるのは犬、猿、雉の順。どうも、犬と水とが結びつかなくて、狂犬病で水を恐れるのはおそらく違うだろうし、何となくですが水と結びつけるのなら猿だろうという気がします。

    それと、P193から日本とイランに共通する話が二つ挙げられていて、その話の特異性が際立っていて気に掛かります。一つはその日本で伝わった話のラストが天の岩戸の変形のようでもあり、ハーメルンの笛吹き男のようでもあり、もう一つもその夢のイメージがこの本で初めて知った話だったので、やはりそれは不思議なものだと同時に面白くも感じました。

    あとがきを除いた本文が300ページ近い厚めの本でこの本でないと知るきっかけがない神話が沢山載っている、それだけでも私にとっては大いに満足できる内容でした。なお、青土社の原著は1986発行なので30年以上たった現在日本神話の研究がどこまで進んだのだろうと思うと目が眩(くら)むような思いがします。最近の本も読んどかないとなあ、と思う今日この頃です。
     
     
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    水の向こうに想いを馳せて……


    「水の鏡β」 歌は出宅ナイさんです。
     

     

    旧事本紀(高い)が気になれば古語拾遺も気になり、神道集が気になれば祝詞、縁起の類も気になるのできりがない。助けて。


  • 神話学とは何か(吉田敦彦・松村一男著・有斐閣新書)感想

    ●有斐閣新書(ゆうひかくしんしょ)について

    新書といえば本屋や古本屋の棚に同じ出版社の新書のいろいろなタイトルがずらずらずらっと並んでいるのが普通というかよく見かけるのですが、有斐閣新書は滅多に見かけないので少し調べてみました。出版社のサイトで確認できるのは在庫ありで25タイトル、全書籍だと477タイトルです。最後に出版したのが2016年11月。もう新書戦線からは撤退したということなのか、先行きが心配です。

     
    ●本書の内容と感想

    初版が1987年。まず、内容と担当著者は以下の通りです。

    第1章 神話とは何か(松村一男)
    第2章 神話学の現在(松村一男)
    第3章 日本神話の解明(吉田敦彦)
    第4章 神話研究の歩み(松村一男)

    第1章については現在の見解と比較してみたいところです。なにせ30年以上前の書なので、これを今そのまま鵜呑みにはできないというか、現時点では比較による差分にこそ意味があるところです。

    第2章については、深層心理学(ユング)、民族学(イェンゼン)、比較神話学(デュメジル)、構造人類学(レヴィ-ストロース)が主に取り上げられています。それこそ第4章で神話学史が語られているのですが、この章を読むことも今ではある意味神話学史なのだろうなと思いました。深層心理学なんてまだ有効なのでしょうか。ただ、他の神話に関する本を読んでいるとこの章に挙げられている人名(上記カッコ内の4人以外も述べられています)が説明無しに出てくることもあるようなので、そのときそれぞれの立ち位置を確認するのにはいいと思います。

    あと、この章について述べるなら三区分イデオロギーを唱えたのはデュメジルとのことです。「神聖性・主権性に関わる第一機能」「戦闘性・力強さに関わる第二機能」「生産性・豊穣性・平和などに関わる第三機能」、これらによって世界は構成されている、とインド・ヨーロッパ語族(印欧語族)では捉えていたのではないかという話で、覚えておこうかと思います。なお、前に菊池良生著の「傭兵の二千年史」を読んだのですが、そのP38でも中世の詩人、フライダンクの歌からこのことに触れており、同書によると「この考え方は十世紀末頃にはかなり広まっていたと言われている。」ということで、ついでながらここに記しておきます。

    第3章では、「ハイヌウェレ神話によるつくって壊す土偶の解釈」とか「三区分イデオロギー、構造人類学、元型説(ユング)の日本神話への適用」が述べられています。ユングに関連して河合隼雄の中空構造の説明が多いのが特徴でしょうか。

    第4章では、第2章で「現在」(1980年代後半)の神話学が述べられていたのに対して、古代ギリシアからフロイトまでの神話に対する考え方が記述されています。第2章と同じ意味で、各学者の考え方を一通り把握するためにはいいと思います。神話学の経緯を知る上でわかりやすく、読み応えがある章でした。

    最後に。例えば、数学や物理や化学のように再現性に重点が置かれる分野をきちんと学ぶのに必要なのは現時点での見解を載せたテキストだけで十分なのでしょう。しかし、人文に関連した学問は再現性というより納得できる解釈、言い換えれば思想も考慮されるので、その学問での説明に「誰それがこう言った」という言葉を使う以上は、その誰それがどのような考えの上で言ったのかを確認するためにもその学問の歴史にも焦点が当てられる。本書を読んで、そんなことを考えました。
     
     
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    ここで落ち着いた一曲をどうぞ


    「月の夜に静かに」 歌は朱音イナリさんです。
     

     

    今回は有斐閣新書(在庫あり)で気になる本の特集です。そしていつかは読みたい右端の本(本書著者、松村一男氏推薦文!)。


  • 日本の神々 古代人の精神世界(平野仁啓著・講談社現代新書)感想とメモ

    本書の初版は昭和57年(1982年)8月20日、今から35以上も前になります。数々の論文・考察が引用されていて、時代の反映なのか折口信夫、柳田国男の存在感がやはり目立っている感じがします。また、出雲大社に関する事柄については千家尊統の論に負うところが多いです。

     
    本書の議論が今に通じるかどうかは私も現代の議論に詳しくないのでなんとも言えません。ただ、著者の考察に若干純朴なところを感じたせいか、全てをそのまま受け入れる気にはなりませんでした。また、折口信夫の論も推測を重ねた印象があるので心理的には距離を置いています。しかし、本書全体としては日本神道について考えるためのヒントを十分に提供しており、慎重に各論を判断した上でなら一読する価値はあるでしょう。

    以下は私なりに本書の内容をメモしたもので、自分で見返すために書いたようなものです。4章・5章が読み応えがあった箇所で、メモの量にもそれが現れています。若干私の主観が入っている箇所(「(?)」とか)もございますのでご注意願います。

    なお、未電子書籍化なのでご購入はページ下部からどうぞ。
     
     
    日本の神々 古代人の精神世界 メモ

    1章 生と死の宗教意識

    ハイヌヴェレ神話→オオゲツヒメノ神、ウケモチノ神→
    壊されやすい土偶(完全な形で発見されることは稀)(1)

    アイヌとアメリカインディアン(原文ママ)の考え→
    「動物は人間に食せられるということを悦ぶ」
    (松本信広「日本神話の研究」)→
    死と新たな生が組になっている(2)

    (1)(食物の確保)、(2)(新しい生)→土偶をこわして配布

    蛇体把手、顔面把手、甕棺葬、石棒と石柱
     
     
    2章 稲作の宗教意識

    稲作→太陽→鏡
    銅鐸は稲作のまつりに使われた?
    高床式倉庫には神がまつられていた?(折口信夫を参照)
    海の彼方の常世の国、または天から鳥が穀物をもたらした
    天から天女が穀物をもたらした
     
     
    3章 日の御子の出現

    古墳の出現→神社?

    大和の大王家は早くから太陽神を守護霊
    (岡田精司「天皇家始祖神話の研究」)、稲作の影響
    (日祀部(日奉部)、日置部(水神→河口や川の合流点)、日沈宮)

    大嘗祭(天皇の即位式):
    天皇霊(外来霊)を天皇の体に取り入れることによって
    直接にアマテラス大神の孫という関係に(折口信夫を参照)
    その年の新米が必要

    新嘗:
    母稲にすべての稲魂が集中して保持される(東南アジア)、冬至→
    (高天原ではなく)常世から来年の豊作を祝福する神が来訪?
    稲の精霊の復活が目的

    新嘗+日継→大嘗祭、日の御子は稲の精霊でもあった

    稲を高く積んだ祭場→高千穂(柳田国男「稲の産屋」)
    高天原で稲作がはじめられた→ニニギノ尊は稲の精霊

    「吾が高天原に所御す斎庭の穂を以て、亦吾が児に御せまつるべし」
    →天皇がアマテラス大神に稲の新穀を供進することが新嘗に追加
     
     
    4章 神をまつる人々

    神が人にまつることを要求する

    伊勢神宮、斎王、渡会氏、宇治氏、荒木田氏

    伊勢神宮は、土着の地方神の存在の上に、
    アマテラス大神の信仰が重ねられた
    (藤谷俊夫・直木孝次郎「伊勢神宮」)

    カモ神社(上賀茂神社・下鴨神社)
    男が政治、女が神をまつる
    鴨川の水源のひとつの貴布禰神社(貴船神社?)の水神を
    まつったのが最初のカモ神社(座田司「御阿礼神事」)
    神をまつる巫女が神の子(その子も神)を生む話

    神婚:
    ゼウスとデメテル→麦の穂、共同体の農作の豊穣、社会に開かれてる
    タマヨリヒメ→農作の豊穣からワケイカツチノ神、社会に閉じられた

    伊勢神宮の斎王≒カモ神社の斎院→両神社の類似性
    →伊勢神宮も男が政治、女が神をまつる(?)
    アマテラス大神は、もとは新嘗の儀礼をおこなう巫女(?)

    出雲国造 熊野神社→出雲大社(杵築大社)
    大和 オオクニヌシノ神
    出雲 オオナモチノ神
    三輪山にまつられているオオモノヌシノ神は
    オオナモチノ神の和魂(ニギミタマ)を分霊したもの
    (「出雲の国の造の神賀詞」)
    世襲する男の神主によって神まつり
    神火で調理した斎食をたべることによって(略)
    先祖のアメノホヒノ命それ自体となる(千家尊統)
    信州諏訪神社の大祝(祭司=祭神)≒出雲国造
    紀伊国、日前神社、国懸神社
    出雲国風土記ー神賀詞ー延喜式の順に成立か
    白鵠(しらみどり、「鵠」はくぐい、白鳥の古名)は
    魂を運ぶもの、または魂の象徴
    御忌祭、竜蛇(セグロウミヘビ)
    海の彼方の常世の国からの霊威がオオクニヌシノ神の原型(千家尊統)
    海の神の信仰にオオクニヌシの祭祀が重ねられた(著者)
    古伝新嘗祭(本来は熊野神社のまつり)
    まつりの対称が穀神クシミケノノ命→オオクニヌシノ神に

    美保神社、一年神主、蒼柴垣神事、湯立神託、神がかり
    ミホススミノ命からミホツヒメ(コトシロヌシノ神)

    水の禊→一年神主、斎王
    火の禊→出雲国造
    古代ギリシアやローマ、インドの火に対する信仰
    忌部の里の神の湯
     
     
    5章 神社と自然

    (海)
    志賀海神社、住吉神社、出雲大社、大湊神社、気多神社
    大洗磯崎薬師菩薩神社→オオナモチノ神またはその御子神
    [他 籠神社、玉前神社、沼名前神社、伊勢内宮]

    宗像神社、厳島神社
    あとずさりしてまつる(益田勝実「秘儀の島」)
    沖ノ島(宗像神社)の神まつりでアマテラス大神とスサノオノ命の
    うけいの祭式がおこなわれた(益田勝実「秘儀の島」)
    [他 都久夫須麻神社]

    (川)
    熊野本宮のケツミコノ神(穀神)=スサノオノ神
    出雲の熊野神社のクシミケノノ命(穀神)=スサノオノ神
    大和の広瀬神社のワカウカメノ命(穀神←ウカ)
    伊豆の広瀬神社、賀茂御祖神社、貴船神社、丹生川上神社
    大きな河川ではなく小川のほとりなどに式内社がある。そこに
    集落がはじめて開かれたため(菱沼男・梅田義彦「相模の古社」)
    [他 熊野新宮、賀茂神社(上・下)、寒田神社]

    (山)
    大神神社(三輪山、泊瀬川、纏向川)、筑波山神社(筑波山)、
    日吉神社(牛尾山)、三上山
    かむなび…山と「川」、出雲系の言葉?、
    葛木のかむなび(葛城川)、
    飛鳥のかむなび、加夜奈留美命神社(三諸山、飛鳥川)
    佐太神社(朝日山、佐太川)、伊勢内宮(島路山、五十鈴川)
    山の神→農耕→蛇体
    [他 諏訪神社(信濃国)、松尾神社、御上神社、稲荷神社(山城国)、
    大穴持神社(大隅国)、浅間神社、火男火売神社、大物忌神社、
    大神山神社(伯耆国)]

    (火山)
    オオナモチノ神(大隅と薩摩との国境)
    アサマノ神(富士山)、ヒノオノ神、ヒノメノ神(鶴見山)
    オオモノイミノ神(オオイミノ神?)(鳥海山)

    二十二社、大鳥神社、
    鴨都味波八重事代主命神社(鴨都味波神社)、三室山、
    葛城坐一言主神社、葛城山、高天彦神社、神体山(白雲岳)
    高鴨阿治須岐託彦根命神社、葛木御歳神社、葛木御県神社

    神社を日常生活圏の内側、外側で分ける考え方
     
     
    6章 日本の神の原型と機能

    自然→神社、ちはやぶる神、荒ぶる神、
    古墳→神社、祖神

    吉野水分神社の玉依姫神像
    若狭比古神社の神主の家系
    熊野本宮の熊野部千与定
    飯石神社、竜田の風神

    天つ神→自然神
    国つ神→農耕神

    各問題提起(性・権力構造・宗教倫理・自然)

    以上
     
     
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    たまには静かに思いを馳せて……


    「月の夜に静かに」歌は朱音イナリさんです。
     

     

    今回は日本神話の本の特集です。

    新マンガ日本史 創刊号「ヤマトタケル」の漫画は和月伸宏先生です。


  • 雪国動物記(高橋喜平著・PHP文庫)感想

    動物記の類は久しぶりだな、と読み進めていったのですが予想以上に面白かったので本当に読んでよかった気分になりました。今回紹介する本は高橋喜平著の「雪国動物記」(PHP文庫)です。元は明玄書房より1959年に刊行で、つまり約60年前の本なのですが、それでも面白く、そして読みやすいことにただただ驚嘆するばかりです。

     
    新潟県で研究を行っていた著者による野生動物の観察記なのですが、読んで伝わってくるのが著者の動物に対する愛情です。愛情があるからこそ動物に対して深く優しく接することができる、そんなことを改めて認識しました。

    取り上げている動物は熊が多く、そしてキセキレイなどの鳥類、そしてノウサギ、ヤマネなどの小さな哺乳類です。虫の話も少しありました。喜びに満ちた話もあれば、悲劇的な話もあります。それが野生の姿だという実感が湧いてくる、という意味でも読んでためになる本です。

    ここで、本書を読んで気になった話をいくつか書いておきます。まず、夜だけ鳴いて人に姿を見せない鳥の話があるのですが、姉崎等・片山龍峯著「クマにあったらどうするか」でも似たような話があります(魔性の鳥ケナシウナルペ/第四章 アイヌ民族とクマ)。断定はできないのですが、もしかしたら同じなのかもしれない。しかし、それ以上に気になるのが全国的にこの手の「夜だけ鳴いて人に姿を見せない鳥」の言い伝えがあるのではないかということで、それは昔の人が自然に対してどのような想像力を働かせてきたのか、そしてどのような話を紡いできたのか、それらは昔の人の考えや心情を知る上で大切なことなのだろう、とそんなことを想いました。

    また、日本神話の因幡の白兎についての話も覚えておきたい話です。なぜ、他の動物ではなく兎なのか。著者によるとノウサギの生皮ははがれることが多いとのことで、確かにこれはノウサギと接していないと出てこない視点であり、率直に感心しました。

    ヤマドリの話もなかなかいい話でした。子を守る親鳥の話です。ヒナを、卵を守るために親鳥はここまでする……人間の子に対する愛情とヤマドリのそれを単純に一緒にはできないのでしょうが、それでもこの話を読むと感化され、思い至るところがあると思います。

    他にも、カエルの冬眠やカマキリが卵を産みつける高さとの冬の寒さとの話、熊が冬ごもりする穴にはいって熊の気分にひたってみた話、温泉旅館と思われる部屋で熊とビールを飲んだ話(写真有り)、初めて雪を見た鳥たちの話など、著者ならではの独特な視点や出来事が綴られています。それらの体験が私までその場にいたかのように伝わって来るのはつくづく文章力のなせる業であり、本当に、もっと広く知られてもいい本だと思いました。

    なお、小説家の高橋克彦は著者の甥であり、この本の解説を書いています。身内からの伯父である著者への言葉にも、また味わいを感じました。
     
     
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    新潟ではなく北海道の曲でよろしければ。


    「北海道にやって来た」歌は朱音イナリさんです。
     

     

    今回は動物特集です。

    下段は動物に関する曲が収録されているアルバムCDを集めました。レピッシュ「アニマルII」に収録されている「アニマルビート」は人生の新たな旅路に合ってそうな(?)曲です。また、「Times」の「野生の王国」はある意味パニックものの軽妙な曲です。有頂天「Search For 1/3 Boil」の「ドウブツ達の空」はひたすらノリのいい曲。なお、このライブアルバムはベスト盤的意味合いがあって有頂天を初めて聴くのにオススメします。パール兄弟「ブルー・キングダム」の「ZOO-ZOO-ZOO」もアルバムトップを飾る勢いのある曲です。エコーズ「Dear Friend」の「ZOO」カバーもされたバラードで、しんみり来るいい曲です。アルバム自体もどれもオススメです。